実験
 >FFT変換



記載項目
1.ブラックボックスの伝達特性を求める
2.矩形波X(ω)、応答波形Y(ω)
3.一次ローパスフィルタの伝達特性H(ω)
4.理論値との誤差グラフ




入力波形の周波数スペクトルX(ω)と一次ローパスフィルタを通過した応答波形の周波数スペクトルY(ω)から
ブラックボックスの伝達特性H(ω)を求めます。今回はブラックボックスの部分を一次ローパスフィルタとして
FFT変換を使用して求めた伝達特性H(ω)の誤差を検証します。

一次ローパスフィルタシミュレーションプログラム(fc=10Hz)に矩形波(1Hz)を入力して
矩形波に対する応答波形をCSVファイルにて取得します。
矩形波、応答波形共に1024点、4096点のFFT変換を行い、その周波数スペクトルX(ω)、Y(ω)から
一次ローパスの伝達特性H(ω)を求めます。


矩形波の周波数スペクトル          :X(ω)  一次ローパスフィルタの周波数スペクトル   :H(ω)
応答波形の周波数スペクトル         :Y(ω)

ローパスフィルタの周波数特性を求めるには下記の演算を行います。

H(ω) = Y(ω) ÷ X(ω)

一次ローパスフィルタの理論値と、FFT変換結果で求めたH(ω)と、どの程度の誤差が発生するかを検証します。

1024点:
サンプリング周期1mS、入力波形周期=1024mS、入力周波数は0.9765625Hzの矩形波
4096点:
サンプリング周期0.25mS、入力波形周期=1024mS、入力周波数は0.9765625Hzの矩形波

現在のPCでは、4096のFFT変換は一瞬で演算可能です。精度の要求に応じてデータのサンプル点数を増減します。  





矩形波の周波数スペクトルX(ω)

矩形波をFFT変換して周波数スペクトルX(ω)を求めました。



応答波形の周波数スペクトルY(ω)

応答波形をFFT変換して周波数スペクトルY(ω)を求めました。





X(ω)とY(ω)から一次ローパスの伝達特性H(ω)を求めました。

矩形波周波数スペクトル、応答波形周波数スペクトル、一次ローパスの伝達特性H(ω)の表です。










振幅及び位相に関して1024点のFFT、4096点のFFT、理論計算値をグラフにしました。
1024点のFFTは4096点と比較して、位相誤差が大きくなっています。

サンプリング点数を増やすことで近似誤差が小さくなります。100Hzで1024点の位相が20°近く誤差が発生します。






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